2018年10月3日

✨33のステップ運動✨発達がわかると、子どもがみえる✨

33のステップ運動✨発達がわかると、子どもがみえる✨

〜保育でこんなことありませんか?〜

散歩から帰ってきて、3歳児がシャワーをします。

子ども20人ほど、保育者2人。

1人は、食事の準備に。1人はシャワーに。保育者も役割分担しますよね。

洋服が脱げた子から、シャワーに来ます。3歳児だし、もうそのへんは自分でできます。もちろんゆっくりな子もいますが、シャワーは一人ずつ順番なので、一人ひとりのペースを急かす必要はありません。

沢山の子をシャワーして、次に来る子が途切れたので、「みんな終わったかな?」と確認の声をかけます。特に返事がありません。

保育者も、シャワーで濡れた手足を拭いて、保育室に戻ると…メソメソ 😥 泣いている子がいます。シャワーに取り残されたように感じて泣いています 😥

さて、あなたならどう思いますか?

①もー、いつも遅いんだよね。。。意欲ないのかな?

②お家で甘やかされているから、自分でできるようにならないんだよね

③あー、私、手足拭いたのに。はい。もう一回シャワーに行かなきゃ。

生活のサポートの時間は保育者も慌ただしく、ゆとりがない。保育者数は少なくなるのに、子どもたちの自立具合に差がある3歳児は特に大変です。

さて、どんな声をかけますか?

①えーまだだったの?

②みんなに合わせて急がないと、終わっちゃうんだよ

③はいはい。シャワーに行くよ。みんな終わってるんだから早くしてね。

“この子はまだ自立していない。自立のために少し厳しくしなくちゃ”と成長への焦りを感じ、キツイこと言ってみたくなる。保育者だって人間だもの。

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜

その子を、“発達の視点”で見つめ直してみました。

洋服を着るときにそばで見届けてみます。

パンツを手にします。足を入れます。意欲がないわけではなさそうです。パンツを上げます。お尻にちょっと引っかかります。スルっとパンツから手が離れてしまいます。ギュって力が入らないみたい…

ズボンを手にします。同じように最後のギュって上げるところで、パンツより硬いズボンはもっと時間がかかります。

それに、指先の動きもなんだかぎこちない。“この子は握力がないのかも”

次にシャツを広げる作業も、手首を反したり薄いシャツを握る力も弱く…

これでは時間がかかるよな。。。うまくいかないうちに、諦めてよそ見が多くなる。

壁に飾ってある絵を見てみたら、クレヨンの線も力が入らないヒョロヒョロ…

はじめはやる気はあるのに、困っている。困っているうちにみんなにおいていかれる。頑張っているのに。悲しいな。。。

そんな姿に

①えーまだだったの?

②みんなに合わせて急がないと、終わっちゃうんだよ

③はいはい。シャワーに行くよ。みんな終わってるんだから早くしてね。

“この子はまだ自立していない。自立のために少し厳しくしなくちゃ”

これではうまくいかない事が見えて来ますよね。

意欲を形にするのは、しなやかによく動く身体なのです。

手のひらを握ったりひらいたり、ギュって力を入れる遊びを通じて身体がしっかりしてくると、生活にもその事が活かされてきます。

鉄棒にぶら下がってみる。

短い縄で1対1の綱引きをする(長い縄で全員だとこの子が力を使っているかわからないので)

手のひらをしっかり床について、這い這い遊びや手押し車を楽しめるように誘ってみる。

トンネルくぐりも楽しいかも。

雑巾がけの手伝いをお願いして、「ありがとう♥」

身体ができるまで、自信を失わないように、洋服の脱ぐときはさり気なく手伝ってしまおう。はじめに遅れなければ、その後ゆっくりでも、なんとかみんなについてこれるはず。

急がばまわれ!!

自立を急がず、身体づくり。

“できない”“だめだ”と自尊心が傷つかないように。

身体がしっかりすれば“やった!”“できた!”が増える。自信につながる。

33のステップ運動は、子どもの発達を理解する引き出しになります。

一緒に学びましょう!